日本の家の建築材に一番適した材「ヒノキ」。木材を選ぶときに大事なこと
日本の住まいには
大昔からヒノキが多く使われてきました。
一番の理由は
日本では特に西日本においてヒノキの原生林が豊富にあったからだと教えられました。
また、夏場の高温多湿という日本特有の気候条件に強い木材として使われてきたのかもしれません。
ヒノキは材質が緻密で
硬さも適度で加工しやすく
また加工後の狂いも少なく
耐久性は抜群。
しかも、木肌が美しく良い香りがします。
まさに日本の家の建築材に一番適した材であることは間違いないのです。
残念ながら、現在では総ヒノキ造りにすることはかなり高額になってしまいますので
せめて、建物の土台や和室の柱、敷居、床仕上げ材などには良質なヒノキを使いたいものだと思っております。
ただし、
ここではっきりと申し上げたいいことがあります。
つまり、当たり前のことですが
木材というものは同じ種類であっても
良い材と、良くない材とがあるということを知っていただきたいのです。
産地(例えば木曽、吉野、その他)
年輪の緻密さ、粗さ
節(生きた節、無節)
製品の板目、柾目、白味、赤味、乾燥度、育った環境、癖のあるなし
等々…
一口にヒノキと言っても、その良し悪しはピンからキリまであるのだということだけはしっかりと理解してほしいのです。
(ヒノキに限らず杉、松、クリ、サクラ、ナラ…等すべての木材に当てはまることなのですが、)
輸入された外国の木材も全く同様です。
時々「外国の木材は国産材より劣る」という声(多くは一般の人)を耳にすることがありますが
それは間違いであり
国産の良くない木材に比べれば、外国の良質な木材のほうがはるかに上であるということも又真実なのです。
現在、寺社仏閣などの建築材において
もはや国産のヒノキの良材(大木の)が手に入らないので、台湾やラオスの高山から輸入された木材が使われているのも実情なのです。
木材の良し悪しを見分けることは大変難しく長い経験が必要です。
これらは長年、木を扱ってきた大工さんや材木屋のプロにしかわからないことだと思います。
家を建てる際には
信頼できるプロの方と自分の家に使われる木材について
じっくりお話を聞くことも大事だと思います。
その時に、
構造材を長持ちさせる仕組みはどうなのか?
木材の防腐処理剤や防蟻処理剤のような化学薬品は使用されているのか?
もし薬剤が使用されている場合は、密閉された室内で人に及ぼす健康被害については大丈夫なのか?
等、少なくとも自分の家に使われる木材や構造について納得できるお話を聞くべきだと思いますね。